ノロウイルス感染症とは?

例年12月~3月頃まで、沢山の患者さまが御来院頂く「おなかの風邪」が、「ノロウイルス感染症」です。
牡蠣といえば、おいしいだけでなく、栄養もバツグンですが…
ノロウイルス感染症は、生や加熱処理不十分な状態の牡蠣を食べてから2~3日後から、微熱、吐き気、嘔吐、下痢、頭痛、胃痛が突然現れます。症状は軽症な人から重症な方、また最初は下痢がないなど、症状が一部な方もおられます。
ノロウイルスは感染力がとても強く、少量のウイルスでも感染しやすいのが特徴です。ノロウイルス感染症と診断しても、治療は残念ですが、抗ウイルス薬などの即効性や特効薬がないため、対症療法(吐き気・嘔吐、下痢、脱水などの症状に対する治療)のみを行うこととなります。治療法は変わらないため、検査などの確定診断は行いません。
数多くの患者さまが下痢、嘔吐などで辛い思いをされ来院されているのを拝見すると、極力加熱した牡蠣を食べて頂きたいのと、最近は「ボンボン牡蠣」といって、ノロウイルスに感染しないように、井戸水の池で育てた比較的安全な牡蠣も販売がありますので、おすすめしたいです。
ノロウイルス感染症の原因

主にウイルスに汚染された食品の摂取(食中毒)と、感染者の便や吐物からの直接・間接的な接触(ヒト-ヒト感染)、そしてウイルスを含んだ飛沫や乾燥した塵埃の吸入(飛沫・空気感染)の3つです。
非常に少ないウイルス量(100個未満)でも感染が成立する強い感染力が特徴です。特に牡蠣などの二枚貝の生食や加熱不足、感染者が調理した食品、汚染された環境表面(ドアノブなど)からの接触が主な経路です。また強い感染力から保育園、介護施設、飲食店で集団発生が起こりやすいです。
【主な感染経路】
①経口感染(食品・水)
・ウイルスに汚染された牡蠣などの二枚貝を生や加熱不十分な状態で食べる。
・感染した人が調理した食品や飲料水を介して感染する。
②接触感染(ヒトーヒト)
・感染者の便や吐物に触れた手指で、ドアノブ、手すりなどを汚染し、それに触れた手から口に入る。
・感染者が使用したトイレなどを介して感染する。
③飛沫・空気感染(エアロゾル感染)
・感染者の吐物が乾燥し、舞い上がったウイルス粒子(エアロゾル)を吸い込む。
・便や吐物の処理が不十分で、ウイルスが空気中に漂い、それを吸い込むことで感染する。
ノロウイルスの症状と診断は?
潜伏期間24〜48時間後に、急激な吐き気、嘔吐、腹痛、水様性下痢を引き起こし、37〜38℃程度の軽度の発熱を伴うこともあります。
通常1〜2日で回復しますが、乳幼児や高齢者は脱水症状に注意が必要です。典型的なお話としては、「来院される2日ほど前に生牡蠣を数個食べてから、突然気持ち悪くなり、発熱と下痢がつらい」などが良く外来で伺う症状です。
当院では、ノロウイルス迅速検査は実施していません(陽性的中率がやや低く、問診に即して診断をしています。
ノロウイルス感染の治療と対策
ノロウイルス感染症と診断しても、治療は残念ですが、抗ウイルス薬などの即効性や特効薬がありません。しかし、症状を放置すると数日間にわたり辛くなってしまいますので、対症療法となる薬の(吐き気・嘔吐、下痢、脱水などの症状に対する治療)処方を行っています。治療法は変わらないため、検査などの確定診断は行いません。
数多くの患者さまが下痢、嘔吐などで辛い思いをされ来院されているのを拝見すると、極力加熱した牡蠣を食べて頂きたいのと、最近は「ボンボン牡蠣」といって、ノロウイルスに感染しないように、井戸水の池で育てた比較的安全な牡蠣も販売がありますので、おすすめしたいです。
ノロウイルスの予防には、石けんを使った丁寧な手洗いと、食品の十分な加熱(中心部85~90℃で90秒以上)が最も重要です。トイレ後、調理・食事前は特に念入りに洗います。また、吐物処理はマスク・手袋を着用し、次亜塩素酸ナトリウムで消毒してください。
具体的な予防対策
- 手洗い(最重要): 石けんを十分泡立て、指先、指の間、爪、手首を念入りに洗う。2回繰り返す(二度洗い)が特に効果的。
- 加熱処理: 牡蠣などの二枚貝は中心部までしっかりと加熱する(85~90℃で90秒以上)。
- 調理器具の消毒: まな板、包丁、ふきんなどは、洗剤で洗浄後、熱湯(85℃以上)で1分以上の消毒が有効。
- 環境消毒: 吐物や便が付着した場所は、次亜塩素酸ナトリウム(家庭用塩素系漂白剤を薄めたもの)で浸すように拭く。
健康管理: 下痢や嘔吐がある場合は、調理に関わらない。
よくあるご質問
登園・通学・出勤はいつから出来ますか?
お子様・学生さんの場合には、学校保健法に準じて下痢が治まるまでの期間、また成人の方はご職業(飲食店や配膳をされるか)でご説明内容が異なります。
家族への二次感染防止は?
ノロウイルスは吐物と便の中に多くいます。特にトイレが一番注意する場所で、下痢便は便座を汚しやすく、感染者が使用後のトイレで感染は起こりすいので、よく掃除することが大切です。
受診の目安はどうですか?
例えば水分が取れない、尿が出ない、激しい腹痛がある時は受診がお薦めです。但し、現在当院では点滴は実施していません。





